みやてうの【お得な】情報局

マスコミ勤めの社員がお届けする、新聞についてまとめたブログ。

福井新聞が2019年7月から値上げ。しかしD刊(電子版)は値下げ。


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どうも、マスコミブロガーのみやてうです。

 

2019年に入ってから新聞社の値上げが続出しています。

 

主に地方紙(いわゆる県紙)の値上げの割合が多いですが、遂に福井県の雄である福井新聞も2019年7月から値上げをしました。

 

一応、6月13日の新聞紙面に社告として値上げに関する詳報が掲載されましたが、福井新聞社の公式サイト上には値上げのねの字もありません。

 

ですので、実際に掲載された社告の文章の内容をお伝えしながら、今回の福井新聞の値上げを考察していきたいと思います。

 

 

①そもそも福井新聞とは?

 

福井新聞とは、福井県内で発行されている地方紙(県紙)になります。

 

創刊は1899年。明治32年ですね。

 

創刊以降順調に福井県民の支持を得て、県内普及率は一時期80%以上あると言われていた時期もありました。

 

福井県内で実に5人に4人が福井新聞を購読している計算になります。凄まじいですね。笑

 

ただ、現在では昨今の新聞不況により、2019年4月現在のABC発行部数では20万部を割ってしまい、18万8千部となっています。

 

②値上げの内容。

 

さて、今回の福井新聞の値上げの内容です。

 

購読料金が2,725円から3,100円へと375円アップ。一部売りの価格も110円から130円へと20円アップとなりました。

 

消費税増税以外での新聞価格の値上げは1994年2月以来の25年5ヶ月ぶりとのこと。

 

とっても久しぶりの値上げということですね。

 

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ちなみに、紙の新聞は値上げしたものの、電子版である“福井新聞D刊”に関してはなんと値下げをしました。

 

電子版単独の購読は3,400円から3,100円へ。

 

新聞購読とセットの家庭は800円から600円へ。

 

学生は432円から400円へ。

 

電子版単独の料金と紙の新聞の価格が同じになったということになります。

 

③値上げに関する社告の内容。

 

さて、それでは実際に紙面に掲載された値上げに関する社告の内容を、一部抜粋しながらご紹介したいと思います。

 

「25年余の間、経費削減などで本体価格を据え置くとともに、紙面の向上や地域密着の報道、読者サービスに努めてきました。

 

また、紙面のみならず電子サービスにも取り組み、変化する情報ニーズにも対応してきました。

 

しかし、新聞製作・輸送コストが上昇し、新聞配達の現場では人手不足が深刻です。

こうしたことから価格改定は避けられないと判断しました。

 

本紙では、大きな“シニア文字”をコラム“越山若水”やお悔やみ欄などに導入し、各世代の人が読みやすい紙面作りを進めています。

 

今年8月に創刊120年を迎えます。これからも“福井のことなら福井新聞”と親しんでもらえるよう、より一層紙面の充実を図るとともに、イベントなどを通じて読者への総合的なサービス維持、向上に努めていきます。

 

また、新聞販売店も高齢者や子供見守りサポートなどの社会貢献活動、地域づくりへの協力を続けていきます」

 

といった内容の社告でした。

 

④考察。

 

ということで、福井新聞の値上げに関して色々と書きましたが、今回の値上げのポイントは2つです。

 

1つ目は、既に対抗紙である読売新聞や日刊県民福井が値上げした後に福井新聞が値上げしたということ。

 

2つ目は、電子版の価格を紙の新聞と同じ値段に設定し直したということです。

 

1つ目のポイントである対抗紙の後に値上げをしたということですが、恐らく福井県内で読売新聞や日刊県民福井が値上げした際に、あまり購読中止が無かったのでしょう。

 

対抗紙の値上げ後の様子を見てから今回の値上げに踏み切ったのだと思います。

 

ただ、今まで福井新聞は2千円代でしたが、今回の値上げで3千円代になりましたから、読者的にはインパクトありますよね〜。

 

恐らく年金生活の読者が多いと予想されるため、7月以降の福井新聞の部数下落は必須かもしれません。

 

ここら辺は当ブログでも注視していきたいと思います。

 

また、2つ目の電子版の件ですが、これは明確に「今後は電子版販売にも力を入れていく」という意思の表れだと思います。

 

恐らく系統販売店の力が薄くなっている(或いは、発行本社が撤退路線に切り替えている?)と思うんですが、一般的には紙の新聞よりも電子版の値段は高く設定するものです。

 

なぜなら紙と同額、或いは紙よりも電子版を安く設定してしまうと、紙の新聞が売れなくなってしまう=系統の新聞販売店の売り上げが下がり、配達網が劣化してしまうからです。

 

それを踏まえた上で、わざわざ今回紙の新聞と同じ料金に設定したということは、系統販売店の力が薄くなっているか、本社直営店が増えているのでしょう。

 

※これはあくまで私個人の考察です。

 

いずれにしても、福井新聞電子版の会員が今後どれだけ伸びていくのは注目しがいがあると思います。

 

⑤まとめ。

 

ということで、福井新聞は2019年7月から値上げをします。

 

もし読者の方がいらっしゃったら、電子版単独プランに切り替えるのもアリだと思います。どこでもスマホで新聞を見ることができるのはビジネス上とっても便利ですしね。

 

或いは購読料金の安い日刊県民福井(2,480円)か、朝日新聞(3,093円)に切り替えるとか。

 

ちなみに、朝日新聞は1週間の無料試し読みができますので、一度試してみるのも良いと思います。 

www.otokunamiyateu.com

 

 

以上、みやてうでした。

 

では。