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新聞の発行部数を2020年と2019年で新聞社別に比較してみた。


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どうも、みやてうです。

 

今回は、読者からリクエストがあったので新聞社ごとの新聞発行部数が、2019年から2020年の1年間にかけてどれくらい変わったのかを表にしてまとめてみました。

 

新聞の発行部数が減少傾向になってから早10年以上経過していますが、やはり全体的には2019年よりも新聞の発行部数は減少傾向にあります。

 

ただ、新聞社ごとに減少率は異なりまして、そこまで新聞が減っていない新聞社もありました。

そこら辺に関しては表をご覧ください。

 

※尚、新聞の発行部数が日本ABC協会が公表している部数となります。

 

 

①全国紙

 

それでは全国紙から。

 

銘柄 種類 2020朝刊部数 2019朝刊部数 前年比 前年比率
読売新聞 北海道 181,295 192,128 -10,833 94%
東京 4,680,936 5,021,405 -340,469 93%
北陸 83,837 90,128 -6,291 93%
中部 151,743 155,716 -3,973 97%
大阪 2,053,714 2,144,928 -91,214 96%
西部 610,778 673,300 -62,522 91%
全国合計 7,762,303 8,277,605 -515,302 94%
朝日新聞 北海道 102,264 108,474 -6,210 94%
東京 2,957,262 3,166,454 -209,192 93%
名古屋 283,627 301,482 -17,855 94%
大阪 1,429,350 1,598,567 -169,217 89%
西部 441,785 481,516 -39,731 92%
全国合計 5,214,288 5,656,493 -442,205 92%
毎日新聞 北海道 24,089 34,011 -9,922 71%
東京 914,115 1,008,117 -94,002 91%
中部 77,589 94,719 -17,130 82%
大阪 905,518 951,311 -45,793 95%
西部 378,937 414,140 -35,203 91%
全国合計 2,300,248 2,502,298 -202,050 92%
日本経済新聞 北海道 36,871 38,147 -1,276 97%
東京 1,325,502 1,400,594 -75,092 95%
名古屋 151,598 164,896 -13,298 92%
大阪 552,558 593,292 -40,734 93%
西部 143,775 152,764 -8,989 94%
全国合計 2,210,304 2,349,693 -139,389 94%
産経新聞 東京 559,008 589,387 -30,379 95%
大阪 783,480 812,054 -28,574 96%
全国合計 1,342,488 1,401,441 -58,953 96%

 

こんな感じになりました。

全体の合計で減少率をランキング化すると、毎日・朝日→読売・日経→産経という順番で減少率が大きかったです。

 

どちらかというとリベラル系の新聞の減少率が大きく、保守系の論調の新聞の方が減少率が少ないですね。安倍政権が長期化していることも保守系が強い要因になっているのでしょうか?

 

それにしても朝毎読の3紙だけで1年間で100万部以上も新聞の部数が減っているのは衝撃的です。

読売新聞は2019年1月に新聞代の値上げがあったので部数減少は肯けるのですが、朝日と毎日は値上げをしていないですから、今後値上げをした際にもっと部数が減る恐れがありますね。

 

②ブロック紙

続いてブロック紙です。ブロック紙の定義は難しいですが、世間一般的にブロック紙と言われている新聞社をこちらに分類してみました。

 

銘柄 種類 2020朝刊部数 2019朝刊部数 前年比 前年比率
北海道新聞 - 925,637 963,741 -38,104 96%
河北新報 - 411,881 445,154 -33,273 93%
東京新聞 - 423,972 451,592 -27,620 94%
中日新聞 中日新聞 2,183,114 2,268,235 -85,121 96%
北陸中日新聞 87,066 90,328 -3,262 96%
日刊県民福井 30,671 31,200 -529 98%
総合計 2,300,851 2,389,763 -88,912 96%
西日本新聞 - 519,236 583,615 -64,379 89%

 

ブロック紙も全国紙と同じく発行部数が減少傾向にあります。

 

特に西日本新聞と河北新報の落ちが大きいですね。どちらも新聞代の値上げをしているので、それが色こく反映されていそうです。

 

逆に値上げをした東京新聞や日刊県民福井はまだ粘っている方かと思います。

 

ちなみに東京新聞も日刊県民福井も題字が異なりますが、同じ中日新聞グループが発行する新聞となります。

 

その中日新聞の新聞発行部数が230万部。

実は毎日新聞を抜かして業界第3位まで上り詰めています。

 

やっぱりプロ野球球団を持つ新聞社は強いですね。

 

 

③地方紙

 

さて、地方紙です。日本ABC協会に加盟している新聞社を掲載してみましたので、この表に入っていない新聞社は正式な発行部数が分からない新聞社ということになるため除外しています。

 

銘柄 2020朝刊部数 2019朝刊部数 前年比 前年比率
デーリー東北 98,440 100,062 -1,622 98%
東奥日報 206,920 214,889 -7,969 96%
岩手日報 188,800 195,156 -6,356 97%
秋田魁新報 207,973 210,159 -2,186 99%
山形新聞 193,674 195,163 -1,489 99%
福島民報 241,681 251,067 -9,386 96%
福島民友 169,434 178,596 -9,162 95%
茨城新聞 121,905 123,361 -1,456 99%
下野新聞 285,688 300,718 -15,030 95%
上毛新聞 288,057 298,259 -10,202 97%
神奈川新聞 161,089 176,068 -14,979 91%
新潟日報 403,120 431,690 -28,570 93%
北日本新聞 220,579 227,820 -7,241 97%
北國(富山)新聞 333,405 343,323 -9,918 97%
福井新聞 181,460 190,716 -9,256 95%
山梨日日新聞 188,238 199,384 -11,146 94%
信濃毎日新聞 438,534 463,690 -25,156 95%
岐阜新聞 154,269 160,285 -6,016 96%
静岡新聞 602,361 623,156 -20,795 97%
京都新聞 413,702 425,366 -11,664 97%
大阪日日新聞 5,405 5,751 -346 94%
神戸新聞 469,111 489,866 -20,755 96%
日本海新報 157,540 163,602 -6,062 96%
山陰中央新報 180,036 185,001 -4,965 97%
山陽新聞 335,146 357,933 -22,787 94%
中国新聞 578,461 585,147 -6,686 99%
徳島新聞 201,801 212,252 -10,451 95%
四国新聞 174,240 183,520 -9,280 95%
愛媛新聞 206,255 223,173 -16,918 92%
高知新聞 161,468 166,402 -4,934 97%
佐賀新聞 122,130 132,975 -10,845 92%
長崎新聞 169,459 172,478 -3,019 98%
熊本日日新聞 261,951 274,624 -12,673 95%
大分合同新聞 189,247 195,899 -6,652 97%
宮崎日日新聞 195,280 201,302 -6,022 97%
南日本新聞 263,449 285,167 -21,718 92%

 

地方紙は全国紙やブロック紙と比べると落ちが大きくない新聞社が多いですね。

前年比率99%の新聞社もいくつかあります。

 

しかし、ご多分に漏れず2019年の夏頃までに新聞代を値上げした新聞社はほとんどが値上げをしていない新聞社よりも部数を落としていそうです。

 

www.otokunamiyateu.com

 

とはいえ地方紙なだけあって、お悔やみ情報や地域の情報など、地方に住む人にとっての重要な情報が新聞に掲載されているケースが多いと思うので、今後も新聞の減少率は低そうです。

 

それでも地方は人口が減っているので逆に増やすのは難しそうですが。

 

④その他

 

さて、最後はその他の新聞です。

具体的には子供新聞や英字新聞などです。

 

これらは発行部数がどれくらいかという情報自体がほとんど世の中に出回っていないと思うので貴重な情報かと思われます。

 

それではどうぞ。

 

銘柄 2020部数 2019部数 前年比 前年比率
読売中高生 新聞 44,571 87,618 -43,047 51%
読売KODOMO新聞 188,413 183,478 4,935 103%
朝日中高生 新聞 44,571 47,962 -3,391 93%
朝日小学生 新聞 74,211 81,432 -7,221 91%
日本農業新聞 320,918 332,313 -11,395 97%
中国新聞SELECT 25,120 25,189 -69 100%
The Japan News 12,963 17,983 -5,020 72%

 

驚異の読売中高生新聞の前年比率。大幅減です。

KODOMO新聞の方は増えているので余計に減少率が際立つところです。

 

中国新聞が夕刊発行を廃止して代わりに別媒体として発行している中国新聞SELECTに関しては堅調な数字ですね。

 

各新聞社が東京五輪後の夕刊発行をどうするか思案している中で、中国新聞SELECTの動きは注視されていると思いますから、今後も要注目です!

 

⑤まとめ。新聞は減少しているが、新聞社によって数字がかなり異なる。

 

ということで、様々な新聞社の新聞発行部数前年比をご覧いただきました。

いわゆる一般紙で一番減りが大きかったのが西日本新聞の前年比89%という結果でした。

 

基本的には新聞代の値上げをした新聞社の減り率が大きいですが、2019年で多くの新聞社が値上げをしているので、2020年の1年間で値上げ後の部数推移がどういうことになるのかは注目したいと思います。

 

また、この記事を書いている日(4月22日)は新型コロナウィルスの感染拡大が続いている最中ですが、自粛によって在宅時間が増える+正確な情報が欲しいということで新聞を購読する方が増えているという話をよく聞きます。

それらがどう数字に出てくるのか、今から楽しみです。

 

また2021年になったら答え合わせをしましょう。

 

では。